8月号 『台湾へ想いを馳せて!』

【台湾へ想いを馳せて!】

残暑お見舞い申し上げます!
いやー今年の夏も暑いですね。
天気予報を見ても全国真っ赤状態。
マスクを着けての外出は本当にしんどいですよね。
もう少し暑さも続きそうなので、みなさん熱中症などにはくれぐれもお気をつけください。

なんだか夏もいまいち満喫できない2020年。
それでも少しずつ少しずつエンタメ業界も前に進んでおります。
先月になりますが、7月の終わり。メンバーの佐藤正和が行った。

『ゴロー’s BAR☆☆The LIVE』

新たな試み。
会場までお越し頂いた皆様、そして配信をご覧頂きました皆様、本当にありがとうございました。
自分も会場でお手伝いしていましたが、銀座の一等地、最高のロケーションでの新しきチャレンジ。
素敵な時間でした。
限られた時間での稽古、そしてリハーサル、たくさんの知恵を絞り…youtubeにて配信していた企画からお客様を招いての生ライブになるってすごいことだと思います。
ゴツプロ!メンバーもとても刺激をもらいました。

直前のリハーサルまでフェースシールドやマスクを着けて行い、換気をするため、あらゆる扉も開けっ放し。
出来うる限りの防疫対策を行い、いざ客入れ。
舞台とは全く勝手が違うスタイルに、ここだけの話!
流石の正和さんも緊張マックスでしたよ(笑)
舞台前の楽屋とは明らかに違う空気の控え室。トークショーのゲスト、ゴツプロ!主宰の塚原大助にも緊張感が伝染し、二人で緊張マックス。
ちょっと面白い光景でした(笑)

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トークショーに歌、ピアノ演奏、そしてお芝居。
濃密な時間でした。
そして、それを生配信。
裏では…

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てんやわんや。
なんせ初めてのことだらけで。
でも、新しいカタチが見えてきました。
これからのスタイルの定番。そのための勉強。いろんな意味で貴重な時間でした。

さらに、今月は浜谷康幸が出演した舞台。
Nana Produce「シェア」こちらもご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました。

こちらでは、メンバーの44北川が防疫担当として公演に参加させてもらいました。
ご来場頂いた方はわかると思いますが、かなり厳重な対応だったと思います。
これも全てはゴツプロ!公演に活かすため!!
できることは全部やる。お客様が少しでも安心安全に演劇を楽しんでもらえるように。
これからも我々はそのことを最大限に考え、勉強し、実践していきたいと思います。

そう!僕らが今年の台湾公演ではじめに学んだことです。
もうあれから半年経ったんですね。
激動の2020年。
台湾での奇跡の二週間。奇跡の公演。奇跡の帰国。
先月号では台湾公演までの道のりを書きました。
ま、行くまでに色々とあった台湾(気になる方は先月号をぜひ!)舞台監督さんの飛行機乗り遅れとか(笑)

今年も昨年に続き二週間に渡っての公演。
着いてまずはびっくり。

ベンツのバスがお出迎え。毎年豪華になっていく〜。本当にもう、感謝しかないのですよ。
劇場入ると、すでに組まれているセット。
このセットが、日本公演を丸々再現。
実は美術スタッフは東京公演を見学に来てくれて、寸法から細かいディテールまでチェック。
彼らが持っていたブックにはそれぞれの道具の写真の横に細かくメモがあり、それを見ただけで既に感動。

おそらく囲炉裏も見たことない台湾スタッフが…こんなものを。嬉しいな。

これ、どこにも見せてないけど、日本の時も同じなんです。
炎用の小さな照明、そして火がパチパチとなる音を出すスピーカー。
さらには燃えたお金。炭に見立てた白い粉などが仕込まれています。

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柱も忠実に再現。大きな鍋も探してくれました。

この壺も探すのが大変だったと思います。
ちなみに中は…

こうなっていて実際に飲んだり、手を洗ったりできるようになっています。

長年使っていた感が出るように、何度も汚しをかけた布団。

愛が詰まったセットで芝居ができる!こんなに嬉しいことはありません。

今回の台湾公演は僕らにとっても新たな挑戦がたくさんありました。
その一つが、初めて日本のスタッフさん全員で台湾に渡ること。
台湾のスタッフさんたちは若いスタッフが多く、キャリアや機材含め、もう一つ日本公演に近いところまで引き上げたかったのです。
そして、そのキャリアや技術スキルを伝え、育成する。
ずっと僕らゴツプロ!がやりたかったこと。
まさに芸術を通しての文化交流。

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言葉も通じない異国にて、必死に伝え、教え、学び、盗む。
この光景は、見ているだけでワクワクしました。
1週目は日本人スタッフが先頭に立って動き、そのラストステージでは台湾スタッフにバトンタッチ。
2週目からは台湾スタッフだけでの公演。
彼らの必死さと適応力には感服するばかりでした。
音響も照明も、台詞に合わせて上げ下げするわけじゃなく、気持ちで上げ下げするんです。
日本語がわからない彼らは、きっと音として覚え、DVDも穴があくほど何度も見て、勉強して、まあ気持ち良いオペを見せてくれました。
これは本当に凄いこと。
彼らの意気込み、やる気、芝居愛、毎年たくさんの勇気とパワーをもらいます。

今年も素敵なステージをありがとう!!

新たな挑戦。
台湾での専門の広報、コーディネーターさんに依頼する。
その甲斐もあり、大々的な記者会見に、たくさんの雑誌などで記事を掲載して頂きました。

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まるでスターです(笑)

たくさんの感動。

そして、毎年の楽しみとなっている大きな看板は今年も健在。

嬉し過ぎるよ!まったく。

三年目だけど、毎年感動だし、毎年新鮮だし、毎年有難い。
それでも、初日はやっぱり緊張。
これも毎年のことだけど、今回の作品のテイストが台湾の方にわかるのか?伝わるのか?
こればっかりは幕が開かないとわからないから。
そんな初日。
果たして、笑い所で笑いがくるのか?

…きたーーーー!!

後半のシリアスシーン、お客さんの熱を感じる。
そして、カーテンコール!今年も止まない拍手と「ヒューヒュー!」の声。
おいおい、今年も泣いてしまったよ。
三年目、まったく色褪せないこの雰囲気。
たまりませんよ。

今年もできてよかった台湾公演。
今年も来れてよかった台湾は台北。

休演日には、東京から本多劇場の本多愼一郎さんも来て下さり、台湾の劇団の方々との公開ワークショップを開催。
これも新たな試み。

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グローバルに活躍されている劇団さんも多く、こちらが勉強したり、同じ悩みだったりを共有したり、文化の違いを感じたり、とても実り多きワークショップでした。

そして、これまた休演日に伺った、「台北市合唱団」!!
昨年、【台湾×東京】というイベントで、皆さんは「ソーラン節」を合唱されたみたいで、そのご縁で今回稽古場にお邪魔させてもらいました。
津軽三味線と尺八の素晴らしい演奏を聞いて、皆さん感動され、その後僕らも「ソーラン節」を唄わせて頂きました♪
最後に合唱団の皆様による「ソーラン節」と「花は咲く」を聞かせてもらい…

台湾の方々が唄う日本の民謡と、「花は咲く」はなんとも心に響き、ジーンとあたたかい気持ちになりました。
しかしながらこの写真を見てもわかるように、歌うときもマスク。
2月下旬。台湾は既にコロナ対策もしっかりとされていたのです。

最後だけはマスクを外して一枚。
ここにも素敵な出会いが生まれました。

毎年、行くたびに新たな出会いがあり、新たな感動があり、ひとつ大きな宝物をもらってます。

あたたかいあなたたちがいなければ…
あたたかいこの土地がなければ…
あたたかい気持ちに溢れていなければ…
あたたかい人の情を感じてなければ…

こんな奇跡の台湾公演が完結することはなかったかも知れない?!

時期的なこともそうだけど、
ツイテル、ツイテタ!だけでは済まない何かが!そこには生まれていて、みんながみんな『この作品は何としてもやるんだ!』っていう強い想いがきっと奇跡を生んだんだと思っています。

今年もキラキラの二週間でした。
台湾はいつも僕らにエネルギーをくれます。
今年もありがとう!!

この状況下、来年はどうなるかわからないけど、必ず僕らは台湾へ戻ります。

その日を楽しみに!

忘れられない!2020年2月の日々。

つづく…

泉 知束Tomochica Izumi

1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、
マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。

泉 知束Tomochica Izumi

1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。